この日、パドレスのマウンドに上がったダルビッシュ有のピッチングはまさに芸術的だった。2026年シーズンも衰えを知らないベテランは、ブルワーズの強力打線に対して多彩な変化球を自在に操る。フォーシームで押し込む場面もあれば、落差の大きいスプリットとスイーパーで打ち気にはやるバッターのタイミングを巧みに狂わせた。
特に圧巻だったのは、6回表1死満塁の大ピンチ。一打逆転の場面で、ブルワーズの主砲に対してフルカウントまで追い込まれながらも、インハイへ投げ込んだ渾身のカットボールで空振り三振。続くバッターも打線をつながせず内野ゴロに打ち取り、ガッツポーズとともに無失点で切り抜けた。経験と執念が結実した瞬間だった。