学内のキャリアセンターに掲示された求人票を見て驚かされる。かつて「コスプレ」といえば、個人の自己表現であり趣味の範疇を出ないとされていた。しかし今、その卓越した造形力とキャラクター理解力は、エンターテインメント業界で最も喉から手が出るほど欲しいスキルセットとなっている。
映画のプロップ(小道具)制作、テーマパークの衣装デザイン、ライブエンターテインメントのステージ衣装など、就職先は世界中に広がっている。2026年度の卒業生の中には、渡米して大手SF映画プロジェクトの特撮衣装チームに抜擢され、初年度から年収8万ドル(約1200万円)相当のオファーを獲得した者も珍しくない。
デジタルコンテンツが氾濫する2026年だからこそ、現実世界に実物として存在させる「フィジカルな再現技術」の価値が暴騰しているのだ。