1週間500球という投球数制限が定着したことで、監督たちの投手起用戦略は劇的に変化した。このルールとコールドゲーム規定の相互作用が、新たなゲームプランを生み出している。
勝ち上がれば勝ちあがるほど、投手の残り球数は削られていく。トーナメントを勝ち抜く強豪校ほど、「早期にコールド勝ちを収めてエースの球数を温存する」ことが至極当然の戦術となった。大量リードした場面で攻撃の手を緩めず、一気にコールド圏内まで点差を広げる集中打は、相手への冷酷さではなく、次戦を見据えた合理的な選択なのだ。
反対に、追う側としても球数制限の網にかけるためにあえて粘り、コールド回避を狙うといった駆け引きが発生する。点数差打ち切りの存在が、ベンチの采配にこれまでにない緻密な計算を持ち込んでいる。