子育て世帯における最大の悩みのひとつが、「大人は辛口のカレーを食べたいが、子どもに合わせて甘口しか作れない」あるいは「子どもがカレーの具材の野菜を嫌がる」という問題だ。この長年の摩擦を解消するアプローチとしても、スープの存在感が際立っている。
ベースとなるスープを多めに作っておき、子どもの分にはコーンや甘いカボチャを投入してマイルドに仕上げる一方、大人のスープにはラー油や黒胡椒、ハバネロパウダーなどのスパイスを後足しする。スープ側で個々の味覚の欲求を満たすことで、メインのカレー自体は甘口〜中口で統一しても家族全員の満足度を最大化できるという計算だ。食卓における多様性を担保する「調整弁」として、スープは極めて優秀な機能を果たしている。