かつての台風対策といえば、当日の始発直前に突如「見合わせ」が発表され、駅前がパニックに陥る光景が日常茶飯事だった。しかし、近年のJR各社や大手私鉄は「計画運休」の早期事前告知へと完全に舵を切っている。
現在、多くの鉄道事業者は台風の予想進路や風速予測データをもとに、台風接近の「24時間〜36時間前」に第1報、そして「前日正午前後」に翌日の具体的な運休区間や時間帯を発表する運用を定着させた。この早期決断の裏には、乗客を無理に出発させず自宅や安全な場所に留まらせるというリスクマネジメントの観点がある。無理に駅へ向かった乗客が途中で運転見合わせに遭い、駅構内に留め置かれるリスクを最小限に抑えるためだ。