東京・青山にある空間デザイン事務所のドアを叩くと、一人の建築家が興味深いデータを見せてくれた。過去2年で「癒やし」や「リセット」をテーマにした新築・リノベーションの相談件数が、なんと従来の3.5倍に跳ね上がったという。
背景にあるのは、2026年代半ばにかけて急速に進んだ情報過多社会だ。どこにいても画面から情報が飛び込み、頭脳は休む暇もない。結果として、自宅に帰ってきても「リラックスできない」「理由のない焦燥感が消えない」と訴える人が急増した。
「部屋を綺麗にするだけでは、脳は休まりません」と専門家は指摘する。今や住まいは、住む人の疲労度をセンシングし、視覚・聴覚・触覚へ同時にアプローチする「回復施設」としての機能を求められているのだ。