都市部の住宅事情は年々多様化しており、特に賃貸マンションやコンパクトな戸建てにおいては、節句飾りの収納スペース確保が切実な課題となって久しい。従来のアクリルケース入り兜や大型の室内鯉のぼりは、オフシーズンの保管場所に困るという声も少なくない。そうした中で脚光を浴びたのが、シーズンが終わればフラットに保管でき、翌年も新鮮な気持ちで作り直せる折り紙文化だ。
「飾り付けるスペースも、仕舞っておく押入れの余白もない。でも、我が子の成長を祝う季節感だけはしっかり部屋に呼び込みたい」。都内のIT企業で働く30代の父親はそう語る。壁掛けパネルにピン留めしたり、天井からモビールとして吊るしたり。空間を立体的に活用できるペーパークラフトは、限られた住空間における救世主となった。