ここ数年、80年代から90年代の日本製レトロゲームの市場価格が世界的に急騰している。かつて数百円で投げ売りされていたファミリーコンピュータやスーパーファミコンの箱付きソフトが、今や数万円、時には数十万円で取引されることも珍しくない。
その流通のハブとして機能しているのが、この巨大な売り場だ。天井まで届きそうな棚にギッシリと詰め込まれたカセットの数々は、海外のコレクターにとってまさに「伝説の宝物庫」に映る。東京・秋葉原の店舗が観光地化し、在庫の枯渇や価格の高騰が進んだ結果、よりコアでディープな品揃えを求めるファンが埼玉へと足を延ばしているのだ。
「秋葉原では見つからなかった80年代の限定版が、ここでひょっこり棚に並んでいたりする。コンディションのチェックも手厚い」。欧州から訪れたという30代の男性客は、興奮を隠せない様子で数十冊のレトロゲームソフトを買い物かごに放り込んでいた。