大型再開発の光が差し込む一方で、西口から一歩足を踏み入れた裏路地や歴史ある「奉還町商店街」周辺では、全く新しいカルチャーの波が寄せては返している。昭和の面影を残す木造長屋をリノベーションしたクラフトビールバー、備前焼の器で楽しむ瀬戸内ナチュールワインのバール、深夜まで自家焙煎豆を提供するスペシャリティコーヒー店などが、若手起業家たちの手によって次々とオープンしている。
こうした店舗群は、チェーン店が立ち並ぶエリアとは一線を画す独特のローカルコミュニティを形成。出張中のビジネスパーソンやアート目的の外国人が地元客と肩を並べてグラスを交わす光景は、もはや日常だ。洗練された駅前空間と、ディープで温かみのある路地裏カルチャー。この絶妙なコントラストこそが、現在の西口が持つ最大の磁力と言えるだろう。