全11話を通じて描かれた物語のクライマックスは、決して安易な和解や甘い救済ではありませんでした。最終回に向けて、再び凶行に及ぼうとする文哉と、それに対峙する洋貴。激しい葛藤の末、洋貴は復讐の引き金を引くことなく、文哉は再び警察の手によって捕らえられます。
多くの視聴者が息を呑んだのは、洋貴と双葉の迎えた結末です。過酷な運命の中で魂を触れ合わせ、互いにとって唯一無二の理解者となった2人でしたが、彼らが選んだのは「恋人として結ばれる」道ではありませんでした。
加害者の妹と被害者の兄という消えない十字架を背負ったまま、それぞれの生活へと戻っていく2人。公衆電話越しに交わされる最後の会話で、離れていても同じ空の下で前を向いて歩き続けることを誓い合います。ラストシーンに流れる小田和正の主題歌「東京の空」の旋律とともに、タイトルである『それでも、生きてゆく』という言葉の真意が静かに、そして力強く胸に迫る幕切れとなりました。