豊田商事が用いた悪質な手口は「現物まがい商法(ペーパー商法)」と呼ばれるものです。純金を顧客に購入させつつ、「現物を手元に置くのは盗難のリスクがあり危険。当社がお預かりして運用し、高い利息(純金ファミリー契約証券)をお渡しする」と持ちかけるシステムでした。
実態としては、集めた資金で金を購入することなどほとんどなく、新規顧客の出資金を既存顧客の配当に回す典型的なポンジ・スキームでした。巧妙だったのは、ターゲットを独居高齢者や退職金を抱えたシニア層に絞り込んでいた点です。営業マンは被害者の自宅に足繁く通い、肩を揉んだり身の回りの世話をしたりして家族のように振る舞い、「あなたのためを思って」と心の隙間に付け込んで契約を結ばせました。