山崎監督の躍進を語る上で欠かせない存在が、東京・調布に拠点を置くデジタル映像制作会社「白組」です。監督自身、キャリアのスタート地点から白組に所属しており、長年にわたって二人三脚で日本のCG・VFX技術を牽引してきました。
『ゴジラ-1.0』のVFX制作に従事した中核スタッフは、わずか35名程度という驚異的な少人数編成でした。膨大な作業を細分化して外注するハリウッド方式とは対照的に、白組ではディレクターとアーティストが密接にコミュニケーションを取り、意思決定の無駄を徹底的に排除するスタイルを貫いています。
山崎監督自身が現場で自ら3Dモデリングやコンポジット(画面合成)をこなす「現役のVFXアーティスト」であることも大きな強みです。現場の苦労や技術的限界を誰よりも理解している監督だからこそ、限られたリソースから最大限の映像美を引き出す神業が可能となります。