重厚な欅(けやき)で造られただんじりは、移動する凶器にもなり得る。角を曲がりきれずに電柱や民家の外壁へ激落する事故、車輪に巻き込まれる事故、屋根からの転落など、被害の形は多岐にわたる。衝撃の凄まじさは言葉を失うほどだ。勢いあまって家屋の軒先を粉砕し、観客や参加者が下敷きになる惨状も過去に何度も目撃されてきた。
負傷者は毎年後を絶たず、骨折や内臓損傷といった重症を負うケースも少なくない。祭りの熱気が最高潮に達する中で発生する事故は、一瞬にして歓声と悲鳴を入れ替える。参加者だけではなく、沿道で歓声を送る観客にとっても安全地帯は存在しないのが現場の過酷な現実である。