本作最大のサプライズであり、世界中のファンを熱狂させたのが、死んだと思われていた人気キャラクター「ハン」の電撃復活です。彼がステアリングを握るマシンとして選ばれたのは、最新世代のトヨタ GRスープラ(A90型)でした。
ボディカラーは、かつて『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』でハンが駆り、伝説となった「マツダ RX-7(FD3S)VeilSide Fortune」を完全にオマージュしたオレンジ&ブラックのツートンペイント。サン・カン演じるハンのトレードマークである落ち着いたドライビングスタイルと、俊敏に市街地をすり抜けるGRスープラの挙動が見事にシンクロし、シリーズの歴史を繋ぐ象徴的なシーンとなりました。
一方、ドムの実弟であり最大の宿敵として立ちはだかるジェイコブ・トレット(ジョン・シナ)の愛車は、2016年型 フォード・マスタング GT350をベースとした重厚なカスタムカーです。モータースポーツ直系のフラットプレーンクランクV8「Voodoo」エンジンを搭載し、高回転域で甲高いエキゾーストノートを響かせます。
「ダッジ(クライスラー系)を愛する兄ドム」と「フォードの象徴であるマスタングを操る弟ジェイコブ」という構図は、アメリカ車二大巨頭の対立構図をそのまま兄弟の確執に投影した、脚本・演出上の見事なギミックと言えます。