本広克行監督らが手掛けたリアリティあふれる演出やユーモアは、当時のテレビドラマとして画期的なものだった。しかし、制作から長年月が経過した現在、地上波放送のコンプライアンス基準は激変している。作中に登場するタバコの喫煙シーン、現在では不適切とみなされる可能性のある過激な言葉遣いやハラスメント的描写、あるいは個人の権利侵害に関する表現など、そのまま放送するには慎重な判断を要する箇所が少なくない。
もちろんモザイク処理や音声カットなどの改変を加えて放送することも技術的には可能だ。しかし、作品が持つ本来の空気感やテンポを損なう改変は、監督や脚本家といったクリエイター陣、そして作品を愛する視聴者への配慮からも避けたいという本音が放送局側に存在する。