結論から言えば、抗がん剤を使わない場合の余命は「がんそのものの性質」に最も強く規定される。国立がん研究センターや各学会の統計資料を総合すると、膵臓がんや胆道がんなど進行が速いがんで抗がん剤を一切使わなかった場合、余命は数週間から数カ月程度となるケースが多い。一方で、前立腺がんや一部の乳がん、甲状腺がんなど進行が緩やかな「低悪性度」のがんでは、無治療でも数年単位の生存が報告されている。重要なのは、抗がん剤を使うか使わないかの二項対立ではなく、「そのがんに対して抗がん剤がどれほど効くのか」という抗がん剤の奏効率の視点だ。奏効率が30%を切るようながん種では、抗がん剤を使わないことによる余命の差は統計的に小さく、副作用による生活の質低下を考慮すると「使わない」判断が合理的なケースが少なくない。
抗がん剤を使わない選択で余命はどう変わる?医師が明かす真相
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