1999年の小渕内閣時代にスタートした自公連立政権は、すでに四半世紀を超える恒常的な統治形態となっています。自民党が単独過半数を維持できなくなった国会において、公明党が参謀・調整役としてキャスティングボートを握る構図は、現代日本の政治インフラの一部といっても過言ではありません。
連立政権における公明党の存在意義は、自民党単独では見落とされがちな「教育無償化」「児童手当の拡充」「消費税の軽減税率導入」といった低中所得者層・子育て世代向けのセーフティネット政策の推進にあります。また、集団的自衛権の行使容認や安全保障関連法案、防衛装備品の移転緩和を巡る協議では、自民党のタカ派路線に対して一定の歯止めをかける「平和の党」としてのブレーキ役を果たす場面も少なくありません。
しかし、この力学は常に学会員との間に緊張関係を生んでいます。学会員の多くが「平和・反戦」の理念を教義の根幹として信奉しているため、自公連立が防衛予算の大幅増額や防衛装備の輸出拡大を容認するたびに、「なぜ自民党の軍備強化に荷担するのか」という不満が学会の草の根層でくすぶり続けています。