渋皮煮の工程で最も重要なのが、渋みを抜く「茹でこぼし」です。ここで活躍するのが重曹(炭酸水素ナトリウム)。重曹のアルカリ成分が、渋皮に含まれる強いアク(タンニン)を効率よく溶かし出します。
鍋に栗とたっぷりの水、重曹小さじ1を入れて火にかけます。沸騰したら弱火にして10分から15分。湯が真っ黒に変色するはずです。この湯を捨て、栗を冷水にとって優しく洗い、指の腹で渋皮の表面にある太い筋や産毛を取り除きます。この「茹でこぼし」と「筋取り」を、通常は3回繰り返します。3回目には湯の色が薄いワイン色に変わるはずです。この丁寧なアク抜きが、雑味のない洗練された味を生み出します。