スポーツ組織論や集団心理学の観点から現在の日本代表を分析すると、森保監督が築き上げた最大の功績は「心理的安全性に基づいた自律型組織の構築」にあると結論づけられます。
かつての日本代表では、欧州組と国内組の軋轢や、カリスマ的指導者によるトップダウンの指示に対する選手の受動性がしばしば問題視されてきました。しかし現在のチームでは、キャプテンの遠藤航を中心としたリーダーズグループが戦術の細部について指揮官と対等にディスカッションを行い、ピッチ内外で当事者意識を共有しています。
【日本代表の進化から学ぶ組織論の要点】
・権限委譲によって現場(選手)の即時判断力を極限まで高めている点
・明確な役割分担(デュエル担当、チャンスメイク担当)により個の強みを最大化している点
・控え選手を含めた徹底したコミュニケーションにより、チームの帰属意識を損なわない点
この健全な組織構造があるからこそ、不測の事態やビハインドの展開でもパニックに陥らず、全員が共通の絵を描いて試合をコントロールできる強さが担保されています。