ただ可愛いだけでなく、触れられそうなほどのリアリティを追求するなら、毛並みの描画テクニックが欠かせない。プロのイラストレーターが明かす極秘のコツは、「毛の生え際から毛先に向かって、力を抜くように線を重ねる」ことにある。単一の色で塗りつぶすのではなく、ベースカラーの上に少し明るいトーンと暗い影色を細い線画で交互に重ねていく。
さらに劇的な変化を生むのが、光の反射と影のグラデーションだ。瞳の中に小さな白のハイライトを点描き、鼻先や耳の透け感を描き加えることで、命が通ったような潤いが生まれる。お腹の下や足元に落とす柔らかい影は、地面にちょこんと座っている重みを感じさせ、絵全体の存在感を格段に引き上げる。