あいちトリエンナーレの閉幕後も、「表現の不自由展」は東京や大阪、名古屋での巡回・再開が試みられましたが、そこでも自治体や会場管理者との間で激しい摩擦が繰り返されました。
2026年に大阪府立の施設「エル・おおさか」で開催が予定された際、施設指定管理者は右翼団体の街宣活動などによる混乱を恐れ、会場の使用承認を取り消しました。しかし、主催者側が決定の効力停止を申し立てた結果、大阪地裁および大阪高裁は「混乱が生じる可能性があっても、警察等の警備によってもなお防ぎきれない特別な事情がない限り、公の施設の使用を拒否できない」として施設側の処分を取り消しました。
厳戒態勢の中で東京や大阪の展示は実現したものの、会場周辺には街宣車が集結し、来場者には手荷物検査が課されるなど、美術館が本来持つべき「自由な鑑賞環境」とは程遠い緊張感の中での開催を余儀なくされました。