ドラッグストアの店頭でまず目を奪われるのが、紫のパッケージでおなじみの「アレグラFX」と、その隣に並ぶ「アレルビ」をはじめとする格安ジェネリック市販薬の圧倒的な価格差です。初めて目にした多くの人が「これだけ価格が違うのだから、アレルビは効果が薄いのではないか」と疑念を抱きます。
医療関係者や製薬業界のデータを検証すると、有効成分である「フェキソフェナジン塩酸塩」は、どちらも1日量(2錠中)あたり120mg(1回60mg)ときっちり同量配合されています。厚生労働省の承認基準に則って製造販売承認を得ている以上、体内でアレルギー症状を引き起こすヒスタミンの働きをブロックする基本性能に本質的な違いはありません。
では、なぜこれほどの価格差が生まれるのでしょうか。その背景には、医薬品業界における構造的なコストの違いが存在します。先発スイッチOTC薬であるアレグラFXは、テレビCMにトップタレントを起用し、駅頭広告やWebキャンペーンなど莫大なプロモーション費用を投じて圧倒的なブランド認知を確立してきました。対するアレルビ(皇漢堂製薬)などの後発市販薬は、宣伝広告費を極限まで削り、流通コストを効率化することで低価格を実現しています。
ただし、完全に「全く同じ」と言い切れない微細な違いも存在します。それは「添加物」と「コーティング技術」です。錠剤を固める賦形剤やコーティング剤の違いにより、口に入れたときの溶けやすさや喉の通りやすさ、保管時の錠剤の崩れにくさといった品質面・使用感において、先行品であるアレグラFXに一日の長があると感じるユーザーもいます。とはいえ、アレルギー症状を抑える有効性そのものに関しては、同等の臨床的恩恵を受けられるのが客観的事実です。