過去数年で最大のイノベーションといえば、日本の製パン技術とフランス伝統の技術の幸福な婚姻だろう。
かつては一部のアジア系コミュニティに限られていた「生食パン」のモチモチとした高加水食感が、今やイーストヴィレッジやソーホーのトレンドセッターたちを虜にしている。デニッシュ生地に八女産の極上抹茶クリームを練り込み、さらに仕上げに黒糖のみりんシロップを塗る。そんなハイブリッドなパンがSNSのタイムラインを埋め尽くす。伝統への狂信を捨て、美味いもののためなら異文化を貪欲に取り入れる。これぞマンハッタンの真骨頂だ。