十和田の夜を語る上で、絶対に外せないのが「十和田バラ焼き」だ。大量のタマネギと薄切りの牛バラ肉を、甘辛い醤油ベースのタレで絡め、目の前の鉄板で一気に焼き上げるこの料理。香ばしい煙が立ち上り、タマネギが飴色に変わる瞬間、食欲は限界に達する。
戦後の食糧難の時代に三沢米軍基地周辺で生まれたとされるこの料理は、十和田市民の胃袋を支え続けてきた歴史を持つ。白ご飯の上に熱々のバラ焼きをワンバウンドさせて駆け込むのが地元の流儀。近年では、自慢の特製タレに地元産にんにくをこれでもかと効かせた濃厚系や、あっさりとした和風仕立てを提供する居酒屋も登場し、酒の肴としての進化が止まらない。