ドキュメンタリー番組『NHKスペシャル』で放送され、現在もNHKオンデマンドで高い関心を集め続けている高齢ドライバーの特集では、運転を諦めきれない当事者と、事故を恐れる家族のリアルな苦痛が描写された。「車を奪われたら生きていけない」と涙を浮かべる高齢者の姿は、多くの視聴者に問いを投げかけた。
単に「危険だから取り上げる」という正義の主張だけでは解決できない根深い問題がそこにはある。運転をやめることで外出機会が激減し、認知症の進行や要介護化が進むという指摘も少なくない。安全の確保と個人の尊厳・生活の維持をどのように天秤にかけるべきか、社会全体で向き合うべき難題だ。