阿部力にとって、この騒動は役者生命の事実上の終わりを意味していた。中国人の父と日中ハーフの母を持ち、日中両国で活躍が期待されていた逸材だった。特に『花より男子』で見せたスマートな立ち振る舞いは、多くのファンを魅了し、一躍スターダムへと押し上げた。
しかし、騒動直後からテレビ各局は即座に彼の起用を見送った。劇中での洗練されたイメージと、遺書に記された愛憎劇の生々しい実態とのギャップに、視聴者は猛反発を示した。オファーは急速に途絶え、表舞台からの撤退を余儀なくされた。その後、彼は餃子店の経営など異業種への転身を図ったと報じられたが、俳優としての輝かしいキャリアを取り戻すことは二度となかった。