社会心理学における印象形成の研究では、人が他者を評価する際に「温かさ(Warmth)」と「能力(Competence)」の2軸を重視することが分かっている。興味深いことに、人間は「能力の高さ」よりも先に「温かさ」を瞬時に判断する性質を持つ。
初対面のわずか数秒間で相手が敵か味方かを察知する際、愛嬌のある人物は「温かさ」の評価で圧倒的な高得点を獲得する。これにより「この人は自分を脅かさない」という安心感が相手の警戒心を解き、その後のビジネス交渉や日常会話を格段にスムーズにするのだ。どれほど優れたスキルを持っていても、この最初の「温かさ」が欠けていれば、印象形成の初期段階で損をしてしまう。