練習は週5日、1日わずか2時間半。市立福山のグラウンドは他部活との併用であり、決して恵まれた環境とは言えない。このハンディキャップを打ち破るために導入されたのが、徹底したデータ分析と動作解析ソフトだった。
「私学と同じ練習量を確保するのは物理的に不可能。ならば、1球の質を極限まで高めるしかない」。就任5年目の監督の言葉には強固な確信が宿る。選手たちは一人一台保有するタブレット端末で自身の投球フォームやスイングスピードをリアルタイムで数値化。無駄なノックを排し、バイオメカニクスに基づいた身体操作のトレーニングに時間を割いた。最新テクノロジーの導入が、私学との体力差を埋める決定打となったのだ。