騒動はネット上の批判にとどまらず、社会問題へと一気に拡大しました。放送翌日の2017年9月29日、特定非営利活動法人「EMA日本」や「LGBT法連合会」など複数の当事者支援団体が相次いでフジテレビに対して抗議声明を発表したのです。
団体側が特に問題視したのは、教育現場や日常生活における悪影響でした。かつてこのキャラクターが流行した際、学校で「ホモ」という言葉が同級生をからかい、いじめるための武器として使われ、心に深い傷を負った当事者が無数に存在していました。番組がゴールデン帯でこのキャラクターを再び面白おかしく扱ったことは、そうした差別的なからかいを再び助長・正当化しかねないという切実な危機感があったためです。
事態の深刻さを受け、フジテレビの宮内正喜社長(当時)は定例記者会見の場で次のように述べ、公式に謝罪しました。
「性的少数者の方々を嘲笑しているというご指摘をいただき、大変重く受け止めている。配慮に欠けた点があったことを深く反省し、関係者や視聴者の皆様にお詫び申し上げたい」
キー局のトップがバラエティ番組の特定キャラクターの演出について公の場で謝罪するという異例の事態は、テレビ業界全体に巨大な衝撃を与えました。