この潮流を後押ししているのが、NetflixやCrunchyrollといったグローバル配信プラットフォームの存在だ。世界190カ国以上に同時にコンテンツが届く時代において、ローカルなジェンダー観に基づいたキャラクター描写は、時に海外市場での障壁となり得る。そこで浮上したのが、より普遍的で、多様な文化圏で受け入れられやすいキャラクター造形だった。
海外の視聴者にとって、日本のポップカルチャーが描く繊細なキャラクター表現は、非常に新鮮で魅力的に映る。男性的・女性的という二元論を超えたキャラクターたちは、欧米の熱心なアニメファンからも「既存のエンタメにはない、新しく自由な表現」として絶賛されている。日本発の表現が、世界のエンタメのスタンダードを書き換えている瞬間だ。