赤ちゃんの首が座る時期について、公的な調査結果を確認すると発達の全体像が掴めます。厚生労働省が実施している「乳幼児身体発育調査」のデータによると、乳児の首すわり(頭のぐらつきがなくなる状態)は生後3〜4ヶ月未満で約53.3%、生後4〜5ヶ月未満には約94.7%の赤ちゃんが完了しています。
数字が示す通り、生後3ヶ月の段階では約半数の赤ちゃんがまだ首が座っていません。4ヶ月健診を迎える頃から急速に安定し始め、生後5ヶ月を迎える直前までに大半の子が完成形へと至ります。発達のスピードには1〜2ヶ月程度の幅が自然な差異として最初から織り込まれているのです。
医学的に「首が座る」とは、単に首周辺の筋肉が硬くなることではありません。重力に抗って頭部を空間内に保持する「抗重力伸展活動」が成立し、脳の神経伝達経路が首の筋肉(胸鎖乳突筋や僧帽筋、深層の頸部筋群)へ意図した指示を送れるようになる状態を指します。生まれた直後の原始反射(無意識の反射運動)が徐々に影を潜め、自分の意思で周囲の音や光に視線を向ける「随意運動」へと移行する重要な転換点でもあります。