諏訪の朝は冷え込む。しかし、午前6時半の開店時刻が近づくと、店先にはすでに独特の熱気が漂い始める。集まるのは近所の常連客だけではない。リュックを背負った旅行者、ジョギング途中のランナー、さらには遠方から車を走らせてきたパン愛好家の姿もある。
テラス席に腰を下ろし、湯気の立つ淹れたてコーヒーとともに焼きたてのクロワッサンを味わう贅沢。週末になると店内でアコースティックギターのライブ演奏が催されることもあり、パン屋の概念を心地よく裏切ってくれる。近年流行する「朝活パン旅」の目的地として、上諏訪温泉の宿泊客にとっても早朝の太養パン店訪問は旅のクライマックスだ。温泉で身体を温め、香ばしいパンで腹を満たす。至福の時間がここにある。