息をのむような星空を目の当たりにすると、スマートフォンや一眼カメラで記録に残したくなるものです。しかし、オートモードのままシャッターを切っても、写るのは真っ黒な画面ノイズだけという結果に終わります。星の光を美しく定着させるには、マニュアル露出のセオリーを押さえる必要があります。
一眼レフやミラーレスカメラにおける星空撮影の基本カメラ設定は、以下のバランスを起点に微調整を行います。
まずはF値(絞り)を開放(F1.4〜F2.8推奨)に設定します。星の光は極めて微弱なため、レンズが取り込める光量を最大化しなければなりません。次に露出時間(シャッター速度)を10秒〜20秒に設定します。ここで注意すべきは「500の法則(500 ÷ 焦点距離 = 星が点像に留まる最長秒数)」です。20mm前後の広角レンズであれば15〜20秒前後の露光が可能ですが、露光を長くしすぎると地球の自転によって星が線状に流れてしまいます。
ISO感度はカメラのセンサー性能に応じてISO 1600〜6400の間でノイズの出方を見極めながら調整します。2026年最新のミラーレス機であれば、ISO 3200〜6400の高感度でもざらつきを抑えたクリアな描写が期待できます。
最大の難所は「ピント合わせ」です。暗闇の中ではオートフォーカスが作動しないため、フォーカスをマニュアル(MF)に切り替え、液晶モニターを最大に拡大して遠くの街灯や最も明るい一等星にマニュアルリングで極小の点になるよう合わせます。ピントが決まったら、誤操作でズレないようマスキングテープでフォーカスリングを固定するのが現場プロの知恵です。強固な三脚の利用はもちろん、シャッターを押す指の揺れを防ぐ2秒タイマー設定も必須となります。