近年、茨城県内で発生する停電の質が変化している。かつてのような大規模な台風通過時だけでなく、急速に発達する積乱雲による「局地的一発雷」や、季節を問わず発生する突風被害が著しく増加した。特に2026年に入って以降、気象庁の超高解像度レーダーが捕らえる線状降水帯の直下に位置した地域で、瞬時電圧低下や広範囲の停電が相次ぐ。
もう一つの要因が、社会インフラの老朽化だ。1970年代から80年代にかけて県内全域へ急速に張り巡らされた高圧送電線や電柱の耐用年数がピークを迎えている。電力会社による点検ドローンやAI診断の導入は進むものの、飛散したビニールハウスの接触や高木倒木による物理的断線事故を完全にゼロにすることは難しいのが現実だ。