昭和40年代から50年代にかけて、劇場内を沸かせたのは熱苦しいほどの男たちのドラマだった。スクリーンには菅原文太が威風堂々と躍動し、『仁義なき戦い』シリーズなどの東映任侠・実録映画が連日超満員の観客を魅了した。
当時の劇場内は、煙草の煙と熱気、そして観客の歓声で溢れかえっていたという。昭和レトロ映画の代表格であるこれらの作品群は、単なる娯楽を超えて、当時の人々の生き様や社会のエネルギーをダイレクトに映し出していた。いま改めてスクリーンで鑑賞すると、当時のフィルムが持つ圧倒的な粒状感と俳優たちの生々しいエネルギーに息をのむ。