本業であるマグロ漁の収入はどうか。大間の代名詞である一本釣り漁法は、仕掛けにかかった巨大クロマグロと一対一で対峙する壮絶な漁だ。一頭揚げれば市場価値が数百万円、初競りともなれば億の値がつく夢の世界。しかし、その裏には過酷な経費の圧迫が存在する。
出港のたびにかかる高騰した重油代、仕掛けの道具代、船体の維持メンテナンス費用。これらはマグロが売れようが売れまいが容赦なく襲いかかる。1本も釣れない月が続けば、収支は一気に数百万円の赤字へ転落する。水産業の現実は、華やかなセリのニュース映像ほど甘くはない。