日本の放送業界において、大橋巨泉という存在が果たした役割は極めて大きい。1960年代半ば、日本テレビ系でスタートした『11PM』では、それまでのテレビにはなかった大人向けの深夜番組という新ジャンルを確立。硬軟取り混ぜた独自の企てで深夜の視聴率革命を起こした。
さらにTBSテレビの看板番組となった『クイズダービー』では、「倍率ドン!さらに倍!」の名フレーズとともに、テンポの良い司会進行で全国的な大ヒットを記録。続いて『世界まるごとHOWマッチ』など、数々のヒット作を生み出し、日本のバラエティ番組の骨組みを創り上げた。洒脱な語り口と視聴者の心を掴む鋭い感性は、まさに芸能界の常識を次々と塗り替えていったのである。