平日の夕方、都内の大型カプセルトイブティック。スーツ姿や私服の女性たちが、吸い寄せられるようにミッフィーの筐体前へと歩み寄る。
「仕事で疲れた日、帰りに1回だけ回すのが自分へのご褒美なんです」
そう語る30代のIT企業社員は、カプセルから出てきた「めじるしアクセサリー」を愛おしそうに見つめる。傘の持ち手やペットボトルに取り付けられるこの小物は、殺風景な職場アイテムにささやかな愛らしさを与えてくれるという。「500円玉1枚で、こんなに心が躍る買い物は他にありません。欲しい色が1回で出なかったときは、つい熱くなって3回回しちゃいましたけど」と苦笑いを見せた。
「集めて飾る」だけではない。日常のふとした瞬間に寄り添ってくれる実用性と、カプセルを開ける瞬間のドキドキ感。この2つが組み合わさることで、忙しい現代人のストレスを和らげる「心理的サプリメント」としての役割を果たしているのだ。