「命を選別する余裕など一秒もない」——現場で采配を振るう救急専門医の言葉には重みがある。夜間救急外来には、高熱を発する小児から重篤なトラウマ(外傷)を負った交通事故患者まで、多種多様な症例が次々と運び込まれる。一瞬の判断ミスが致命傷となる過酷な労働環境の中で、彼らは常に冷静さを保たねばならない。
一方で、厚生労働省のガイドラインに基づく「医師の働き方改革」の導入は、現場に新たな試練と変革をもたらした。タスク・シフト/シェアの推進や、日本医師会が推奨する勤務環境の整備を通じて、過重労働を防ぎつつ医療の質を落とさない持続可能なオペレーションの構築が急ピッチで進められている。