SNSを中心に検索が急増している「ブリーチなしダブルカラー」ですが、現場のプロが口を揃える結論は「透明感を帯びた茶系や暖色は可能だが、濁りのないハイトーンや白っぽいペールトーンは物理的に不可能」という現実です。
ブリーチなしダブルカラーの仕組みは、1回目の工程で脱色剤(ブリーチ剤)を使わず、カラー剤の中で最も明るくなる13〜14トーンの「ライトナー(高明度アルカリカラー)」を使用してベースを極限まで明るく引き上げます。その後、赤みを打ち消す寒色系や高彩度の染料をオンカラーで被せるという手法です。
この手法には確かなメリットと明確な限界が存在します。
【再現できる仕上がり】
・赤みを抑えたオリーブベージュやカーキグレージュ(8〜11トーン程度)
・深みと透け感を両立したワインレッドやカシスボルドー
・光に当たったときに柔らかく透けるナチュラルなブラウン
【再現できない仕上がり】
・ミルクティーベージュやペールラベンダーなどの白みを帯びた淡い色
・プラチナシルバーや鮮やかなネオンブルーなどの高明度・無彩色カラー
・海外セレブのような黄色みの完全に消えたブロンドヘア
ネット上に投稿される画像の中には、強い自然光やリングライト、さらにデジタル加工によって「ブリーチなし」と謳いながら実際はブリーチが施されているケースが散見されます。「ダメージを受けずに白っぽいミルクティー色になれる」という誤認を持ったままサロンを訪れると、理想と現実の落差に直面することになります。