呪術廻戦・七海建人の最期と遺志|なぜナナミンは愛され続けるのか

呪術廻戦・七海建人の最期と遺志|なぜナナミンは愛され続けるのか

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七海建人という人物の倫理観を理解する上で欠かせないのが、呪術高専時代の挫折と、一般社会での社会人経験という特異なバックボーンです。

高専2年時、信頼する同級生であった灰原雄が、2級呪霊の討伐任務と誤認された「産土神名(うぶすながみな)信仰」の1級呪霊案件によって無残に戦死します。さらに、同級生であり最強の存在であった五条悟の孤独な覚醒を目の当たりにし、「呪術師として生き続けることの不条理」に耐えかねた七海は、卒業と同時に呪術界を去る道を選びました。

その後、一般の証券会社に入社した七海は、数字と利益のみが追求される過酷な金融業界で優秀な営業マンとして勤務します。しかし、そこで直面したのは、資本家の金儲けのために労働者がすり減っていく資本主義社会の空虚さでした。

「呪術師はクソだ」「労働はクソだ」

両者の本質を「他人のために己を削る理不尽な行為」と見抜いていた七海に転機をもたらしたのは、行きつけのパン屋の店員との些細な交流でした。彼女の肩に憑いていた低級呪霊を祓った際、心からの「ありがとう」という感謝の言葉を受け取った瞬間、七海は自身の生きる意味を再定義します。

「同じクソなら、より適性のある方を選ぶ」

金儲けの駒として生きる虚無感よりも、自らの技術で直接的に誰かを救うことができる呪術界への復帰を決意。この「一度社会の冷徹さを知った上で、自らの意思で過酷な戦場を選び直した」という経歴こそが、七海の地に足の着いたリアリズムと深い慈愛の源泉となっています。

山本 拓海
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山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。