徳川将軍家を支えた柳生新陰流の真実|無刀取りと活人剣の極意

徳川将軍家を支えた柳生新陰流の真実|無刀取りと活人剣の極意

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大衆文化において、柳生新陰流の代名詞として描かれるのが柳生宗矩の長男・柳生十兵衛三厳です。「革の眼帯をした隻眼の天才剣士」「幕府の密命を帯びた隠密」といったイメージが広く流布していますが、現存する一次史料や肖像画に十兵衛が隻眼であったという確証はありません。

史実における十兵衛は、20代前半で徳川家光の怒りを買い、約12年間にわたり小田原や大和柳生の庄へ蟄居・隠棲を命じられています。この謎に満ちた隠棲期間が後世の作家たちの創作意欲を刺激し、数々の伝説を生み出しました。

実際の十兵衛は、隠棲中に武者修行を重ねつつ兵法の理論書『月之抄』を著すなど、極めて緻密かつ学術的な研究者肌の武芸者でした。父・宗矩が政治の世界で権謀術数を巡らせる一方、十兵衛は石舟斎以来の新陰流の技法を再整理し、後世へと体系的に書き残すという武術史上の大功を残しています。

森 瞳
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森 瞳

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