視線を宇宙から地球の深部へと転じれば、そこには地球そのものが発する鼓動を捉えるダイナミックな研究が広がっている。九州という土地は、阿蘇や桜島といった世界屈指の活火山を抱え、プレート沈み込み帯に伴う地震活動が活発な格好のフィールドだ。理学部附属の地震・火山観測研究センターは、九州全域に高密度な観測網を張り巡らせ、マグマの移動や断層の微細な歪みをリアルタイムで監視している。
さらに、海洋研究開発機構(JAMSTEC)との連携による深海掘削プロジェクトや地球内部構造のトモグラフィー解析など、固体地球物理学のアプローチは地球規模に及ぶ。プレートが沈み込むマントル遷移層の挙動から巨大地震の発生メカニズムまで、地表からは見えない「地球のエンジン」を可視化する試みは、防災・減災の観点からも極めて重い責任と使命を帯びている。