園内の中核をなす数寄屋建築「清羽亭」を手掛けたのは、昭和から平成にかけて日本の建築界を牽引した名匠・川崎幸造である。そのこだわり抜かれた意匠と美意識は、過去にNHK『美の壺』でも大きく特集され、専門家の間でも極めて高く評価されている。
金属の釘を一切使わずに仕上げられた伝統的な木工の技、自然光の差し込み方まで計算し尽くされた屋根の傾斜。部屋の中から庭を眺めたとき、障子や柱がそのまま一幅の絵額となるよう設計された完璧なレイアウトには脱帽するしかない。建築好きならずとも、その空間に腰を下ろすだけで心が洗われる感覚を味わえるだろう。