ネット上の暴言に対して適用される代表的な刑罰が、侮辱罪と名誉毀損罪である。混同されがちなこの二者だが、構成要件には明確な違いが存在する。
名誉毀損罪は「具体的な事実」を示して他人の社会的評価を低下させた場合に成立する。その事実が真実か嘘かに関わらず成立し得るのが特徴だ。これに対し、事実を示さずに「バカ」「死ね」といった抽象的な罵倒を浴びせる行為に適用されるのが侮辱罪である。法務省の指針でも公然性と侮辱性の客観的基準が示されており、どちらの罪に問われるかによって罰則の重さや立証のポイントが異なってくる。