大手企業の冬の一時金妥結額は、高水準の賃上げ傾向を反映して平均90万円台後半から100万円の大台をうかがう展開を見せている。主要企業の回答を取りまとめた集計データによれば、ベースアップの勢いをそのまま賞与に反映させた形だ。しかし、この大台突破の報せを素直に喜べる労働者はほんの一部に過ぎない。
日本企業の9割以上を占める中小企業へと目を転じると、景色は一変する。中小における支給平均は35万円から45万円前後と、大手の半分以下に留まるケースが目立つ。原材料高やエネルギーコストの増大分を十分な価格転嫁に繋げられていない企業では、賞与の満額支給どころか減額を余儀なくされる局面すらある。名目上の平均値が一部の超大手企業によって引き上げられている現実に、現場の冷ややかな眼差しが注がれている。