近年の情勢は、農村部の人口動態にさらなる爪痕を残した。特に地方の村々では、若年層の男性が都市部の工場や外部の現場へと流入、あるいは社会情勢に伴う影響を受け、地域経済を支える中核世代が大幅に減少した。その結果、農業や林業といった伝統的な一次産業は深刻な人手不足に陥っている。
かつてはトラクターのエンジン音が響いていた共同農場の跡地では、放置された農機具が錆びつく光景が目立つ。残された女性や高齢者が細々と農作業を続けるものの、生産性の低下は避けられない。経済的な恩恵から取り残された地域ほど、若者の戻らない「空洞化」が急速に進んでいるのが実情だ。