俳優としての中村俊介を語る上で欠かせないのが、代表作である『浅見光彦シリーズ』だ。フジテレビ系の人気枠で20代後半から長年にわたりルポライター・浅見光彦役を熱演。全国各地の事件を鮮やかに解決していく知的で爽やかな姿は、全国の視聴者を虜にした。昭和から続く名作ミステリーの顔として、まさに2時間ドラマ黄金期を象徴する存在となったのだ。
所属事務所ルビーパレードの手厚いサポートのもと、彼は単なる男前俳優にとどまらず、サスペンスドラマに欠かせない圧倒的な気品と説得力を身につけていった。地方ロケ先で見せる誠実なロケ対応や、作品に対するストイックな姿勢は、共演者やスタッフからも絶大な信頼を寄せられていた。長年演じた浅見光彦のイメージそのままに、私生活でも浮ついた噂を立てられることなく独身を貫いていた姿は、プロフェッショナルそのものだった。