『男女7人秋物語』を語る上で欠かせないのが、明石家さんまさんと大竹しのぶさんの関係性です。夏物語での共演で息の合った掛け合いを見せていた2人ですが、この秋物語の撮影期間を通じて急速に距離を縮め、放送翌年の1988年に電撃結婚を発表することとなりました。
撮影現場では、台本にないアドリブの応酬が日常茶飯事であり、監督も2人の自然な空気感をそのままフィルムに収めたと言われています。良介と桃子が互いを意識しながらも素直になれないリアルな表情には、当時の2人の実際の心情が色濃く反映されていたのかもしれません。
また、本作の象徴的な舞台となったのが隅田川に架かる「清洲橋(きよすばし)」です。良介のマンションがある深川界隈と対岸を結ぶこの橋は、良介と桃子が偶然再会し、川を挟んで互いを見つめ合ってはすれ違う重要なロケ地として何度も登場しました。現在でもトレンディドラマの「聖地」として多くのドラマファンが訪れる名所となっています。
さらに、森川由加里さんが歌った主題歌『SHOW ME』(原曲:The Cover Girls)は、オリコン週間チャート1位を獲得するメガヒットを記録。ドラマのオープニングで流れる都会的で哀愁漂うビートは、視聴者の切ない感情を一気に引き込む最高のスパイスとなりました。