難読名や珍名の議論を語る上で避けて通れないのが、かつて日本中を騒がせた悪魔ちゃん命名事件だ。親の命名権の行使と子どもの福祉の対立が表面化したこの事例以来、個人の自由と公の秩序の境界線が問われ続けてきた。そして今年、法務省を中心に準備が進められてきた戸籍法改正が施行され、氏名の「読み方(フリガナ)」を戸籍に記載する新基準が本格運用を迎えた。
この戸籍法改正によって、漢字本来の意味や読みから著しくかけ離れた命名には明確な歯止めがかかる。一般的ではない読みを強引に割り当てる行為に対し、行政法務業界の専門家からは「公的手続きの混乱を防ぐだけでなく、子どもの権利を守る大きな前進だ」と歓迎の声が上がっている。読めない名前に対する法的な制限が、ついに形となった格好だ。